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乳幼児の健康・発育・生活習慣

肛門裂症(切れ痔)

便秘症で便が硬く、肛門を通過するときに、肛門部の粘膜に切れ目が生じたものです。
排便のたびに少量の出血があり、便の表面に血液が付着します。また排便時の痛みのために、排便をいやがり、便秘症の引き金になることもあります。
切れた部分に感染が起こると、肛門周囲膿瘍になることがあるので、消毒と、緩下剤によって治療を行います。

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細気管支炎

吸い込んだ空気は、鼻や口からのど、気管を経て、気管が二股に分かれた部分である気管支、それがさらに枝分かれした細気管支、そして肺胞へと導かれます。 一番細い空気の通り道である細気管支の粘膜に炎症が起こるウイルス性疾患です。RSウイルスは細気管支炎を起こしやすいウイルスとしてよく知られています。一番細い気道の粘膜に炎症が起こり、粘膜が厚くなり、粘液が分泌されるために、気道閉鎖と同じような状態になります。そのため、細気管支炎の最大の症状は重篤な呼吸困難です。 咳や痰よりも、呼吸困難による顔面蒼白や苦しそうな表情が特徴的です。 乳児では、呼吸停止が最初の症状でもあり重篤な疾患です。治療は酸素投与や輸液、吸入療法で、入院が原則となります。

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細菌性胃腸炎(食中毒)

腸の粘膜に感染を起こし、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、血便などの重い症状を起こします。
病原菌は汚染された食物から腸に入ることが多く、病原菌が繁殖しやすい高温多湿の夏に多いのが特徴です。ブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、キャンピロバクター、病原性大腸菌などが原因菌です。
ボツリヌス菌のように、下痢ではなく、腸管麻痺による便秘や筋力低下を起こす変り種もあります。
抗生物質が効きますが、菌によって治療方法も異なり、中途半端な治療では菌が残ってしまうこともあるので、医療機関での治療が必要です。頑固な腹痛(渋り腹)や血便も、食中毒を疑う必要があります。

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さかさまつげ

乳幼児はまぶたに脂肪が多く厚いために、まつげが前方ではなく、下方(下のまつげは上方)に突き出しています。そのためにまつげの先端が目に直接触れている状態をいいます。
乳児期は、まつげが細く柔らかいので、結膜に軽い充血が起こるくらいですが、この状態が幼児期まで続くと、次第に太く硬くなったまつげによって、結膜や角膜が傷ついて角結膜炎が起こるようになります。
通常は、成長につれてまぶたが薄くなり、さかさまつげ状態は自然に解消しますが、そうした自然軽快がない場合、手術でまつげの角度を変える治療が必要になります。

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食物アレルギー

食物中のたんぱく質がアレルギーの原因となって、胃腸の粘膜に強い炎症が起こり、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状のほか、全身の発疹、咳や血圧低下などの全身症状を引き起こすことのある油断できない疾患です。重症例ではショック状態もあり、緊急の治療(昇圧剤の筋肉注射)が必要となります。 卵や鶏肉、牛乳、米、そば、魚介類などほとんどすべての食品が原因となりえます。 原因となっている食品が明らかな場合は、除去食の実行が必要なこともあります。 理由ははっきりしていませんが、年齢とともに症状が軽くなる傾向があります。 医師の判断で、家庭で使える重症化を防ぐ注射薬を常備することができるようになりました。

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脂漏性湿疹

小児の脂漏性湿疹は、頭皮や眉毛の生えている部分、耳の後ろなどにふけのように皮膚が浮き上がり、そこにじくじくした黄色い分泌物が皮膚から浮き出す湿疹です。ひどくなると黄色いべたべたした分泌物が厚く盛り上がり、かゆみのために引っかくことが加わって毛が抜けることもあります。アトピー性皮膚炎とは関係ありません。黄色い分泌物を無理にふき取ろうとすると出血します。ベビーオイルを塗って分泌物をやわらかくしてから、やさしくふき取るとよく取れます。

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腎盂(腎)炎

腎臓内の尿が集まる部分を腎盂と呼びますが、この部分に細菌感染が起こると腎盂炎になります。 通常、腎盂と膀胱を結ぶ尿管では、膀胱の入り口の部分が弁のようになっており、排尿時に膀胱が収縮しても尿が腎盂に逆流しないようになっています。 この部分の弁の作用がうまく働かず、尿の逆流があることが腎盂炎の主な原因です。 症状は、発熱だけのこともあり、診断がつきにくい特徴があります。腰痛や腹痛を訴えることもあります。炎症が激しいと腎臓機能にも影響がおよび、腎盂腎炎になります。通常は入院して点滴による強力な抗生物質療法を行います。 尿管の逆流がある場合には、長期間尿の消毒剤を飲み続けたり、手術で逆流を防ぐことが必要になります。

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亀頭包皮炎

おちんちんの先端部は亀頭と呼ばれ、小児ではその周りを包皮という皮が覆っています(包茎)。
この包皮と亀頭の間に細菌感染が起こったものが、亀頭包皮炎です。
包皮が赤くなり、痛みがあるため、排尿時に痛み、排尿するのをいやがります。小児はほとんどが、仮性包茎の状態であるので、汚れがたまって感染しやすくなります。
入浴時などに流水で洗ってあげることで予防できます。
治療は、亀頭部の消毒と抗生物質の軟膏塗布です。

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じんましん

食事中のアレルゲンや、冷たい空気などの物理的刺激などさまざまな原因によって、皮膚の血管の透過性が増し、血液成分が皮膚内にでるために、激しいかゆみと、赤く盛り上がった発疹ができるものです
。顔などの皮膚の下の組織が柔らかなところでは皮膚全体がむくむことがあります。(クインケの浮腫という名前で呼ばれています。)じんましんがでているときに、皮膚を爪などで引っ掻くと、引っ掻いた後にもじんましんがでてくることが知られています。抗ヒスタミン剤の内服で治療します。

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水痘(水ぼうそう)

水痘ウイルスによる全身感染症です。症状は、微熱と、全身の皮膚や粘膜の水疱です。水疱は頭皮や口の中にもでき、痛くて食事ができなくなることもあります。水疱は自然につぶれ、数日でかさぶたになり治癒します。かさぶたになった部分は後まで皮膚に跡が残ります。

水疱は痛みはあまりありませんが、むしろかゆみが強く、かきこわすと、二次的に細菌感染がおこることがあります。かゆみと二次的細菌感染を防止するために、外用薬を塗布します。

予防接種で防ぐことができます。

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頭蓋内出血

小児の頭蓋内出血の原因は、
(1)外傷
(2)出生時の低酸素脳症です。
外傷による頭蓋内出血は、硬膜下出血と硬膜外出血に分けられます。
頭痛、吐き気などとともに、脳内の血液の塊が大きくなることによる圧迫症状(けいれん、意識障害)があらわれてきます。難産での低酸素状態に続く脳出血は、脳実質内、あるいは脳室内の出血となります。
軽度の脳実質内出血は、自然に吸収されることもあります。
外傷性の脳出血では、血の塊(血腫)を外科的に取り出す手術が必要です。

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髄膜炎

脳と脳を包んでいる膜の間(くも膜下腔)で、細菌が感染を起こすと、髄膜炎が発症します(細菌性髄膜炎)。
高熱、頭痛、けいれん、意識障害が主要な症状です。インフルエンザ桿菌、髄膜炎菌、ブドウ球菌など様々な菌が髄膜炎を引き起こします。
大量の抗生物質で治療しますが、治療にもかかわらず生命にかかわったり、てんかん、四肢の麻痺、難聴などの後遺症を起こすことも多い病気です。また、エコーウイルスや、ムンプスウイルス(おたふくかぜのウイルス)などのウイルスも髄膜炎を起こしますが(ウイルス性髄膜炎)、こちらは症状も軽く、治療しなくても自然治癒します。

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成長痛

3歳~5歳くらいまでの子どもが、夕方から夜にかけて、膝やふくらはぎのあたりの強い痛みを訴えますが、翌日にはけろっとしています。
診察しても骨や筋肉に異常はなく、さすったりなでたりしてもらうだけで軽快することもあるので、昼間の筋肉疲労に、心理的な要素が加わったものだと考えられています。
ちょうど骨が盛んに伸びる年齢によく見られるので、成長痛という名前がついています。

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鼠径ヘルニア

内腿の付け根のあたりには、腹壁に弱い部分(鼠径管)があり、そこから腸が皮膚を押し上げて膨れだすことがあり、鼠径ヘルニアといいます。
通常、腸は皮膚の上から押し込んで元に戻すことができますが、まれに飛び出した部分が根元で圧迫され、そのためのうっ血で元に戻らなくなることがあり、鼠径ヘルニアのかんとんと呼ばれます。
かんとん状態になると、激しい腹痛や嘔吐などの症状を呈し、ほうっておくと腸の血液循環が悪くなり壊死してしまいます。こうした危険性があるために、繰り返してヘルニアがでるときには、弱いところを修復する手術を行います。
男児に多い疾患です。

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脱水症

下痢や嘔吐、発汗などによって、体内の水分が失われ、そのために全身の血管内を流れる血液量が減り、重症になると血液中の電解質(ナトリウム、カリウム、塩素)の濃度が正常範囲より高くなったり(高張性脱水)低くなったり(低張性脱水)します。
口がかわき、尿量が少なくなったり出なくなるとともに、皮膚の張りがなくなります。さらに進むと、全身倦怠感がますます強くなり、意識障害やけいれんさえ起こるようになります。
口から水分がとれるときには、口から水分補給を行い、嘔吐などでそれができないときには、輸液(点滴)で水分補給を行います。

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