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乳幼児の健康・発育・生活習慣

百日咳

百日咳菌による、激しい咳を特徴とする感染症です。
初期症状は、鼻水、微熱などで始まりますが、続けざまに10回以上「ケンケンケンーーー」と咳がでて、その後に大きく息を吸い込むという独特の咳発作(レプリーゼ)が続きます。
咳によって腹圧や脳圧があがり、顔は真っ赤に充血し、結膜出血や、まれに脳出血がおこることもあります。乳児、特に6か月以下では、咳ではなく突然の呼吸停止がおきることがあり、命にかかわることがまれではありません。すぐに入院して、抗生物質療法や、乳児では酸素吸入などが必要になります。
3種混合の予防接種で予防できます。

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鼻涙管閉塞

涙腺から分泌された涙は、目頭にある涙湖にたまり、そこから鼻涙管という管をとって鼻にぬけるようになっています。乳児ではこの管が細く、ちょっとした炎症で詰まってしまいます。これが鼻涙管閉塞で、涙が鼻に抜けていかないために、涙がいつもたまった状態になります。
涙が排泄されないために、結膜炎などの感染症が起こりやすくなります。
目頭を指でやさしくマッサージすることで、通るようになることもありますが、細い管を通して閉塞をとる治療が必要になることもあります。
成長とともに、自然軽快することの多い疾患です。

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風疹

発熱、発疹などが麻疹(はしか)と似ているので「三日はしか」の俗称がありますが、経過は麻疹よりずっと軽い傾向があります。微熱と全身の細かい赤い発疹、さらに首の後ろあたりのリンパ節の腫れが特徴的です。年長児では、関節がはれて痛むことがあります。まれに脳炎を起こすことがあります。妊婦さんが風疹にかかると、胎児に障がいの出る可能性が高まります。麻疹同様、予防接種で予防できます。

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副鼻腔炎

鼻の穴から入ったところにある空間は鼻腔(びくう)と呼ばれ、吸い込んだ空気に湿り気を与え暖める働きと、匂いを感じる働きがあります。
鼻腔は細い管を通じて、頬骨や額の下にある空洞(副鼻腔)につながっています。
副鼻腔に炎症が起こり、膿がたまるのが副鼻腔炎です。
急性の副鼻腔炎は、かぜ症候群などによって鼻腔の粘膜の炎症が副鼻腔までおよび、そこに細菌感染が起こります。かぜの症状に加えて、鼻づまりや緑色~黄色の鼻汁と頬骨の部分の不快感などの症状があります。
長期間抗生物質療法を行います。
膿が引かずにたまっている場合には、「蓄膿症」と呼ばれ、手術的に膿を出す必要があります。

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ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナとは、コクサッキーウイルスによる、喉の粘膜に潰瘍性の口内炎ができる夏に多い感染症です。発熱とともにのどの痛みを訴え、扁桃腺のそばの喉の粘膜に潰瘍ができ、しみるために熱いものや刺激の強い食物が食べられなくなります。頭痛や背中の痛みを伴うこともあります。痛みのために食事が食べられないだけでなく、腹痛や嘔吐などの消化器症状もしばしばみられます。潰瘍は、最初は1~2ミリですが、2~3日かかって3~4ミリ位まで大きくなります。熱は数日続き、3日~7日で自然に治ります。

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偏頭痛(片頭痛)

食事や精神的なストレス、不眠などが引き金となり、数分から数時間続く激しい頭痛発作が起こるものです。頭痛だけでなく、はき気、嘔吐、腹痛などの消化管症状や、手足のしびれ、視野狭窄などの多彩な神経症状が合併することもあります。脳内の血管がいったん収縮し、引き続いて拡張するときに激しい頭痛となります。通常の鎮痛剤で効果があることもありますが、偏頭痛用の特別な薬(内服、注射)による治療が必要になることもあります。

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扁桃炎

喉の突き当たりの両側に、ソラマメ状の、表面にひだのある肉の塊が突き出していますが、これが口蓋扁桃です。
扁桃(腺)は、リンパ節と似た構造を持っており、口から入っている雑菌やウイルスの侵入を阻止するための門番のような働きをしています。ここに細菌が繁殖すると、扁桃炎になります。のどの痛みと扁桃の腫れ、首のリンパ節の腫れや発熱などを起こします。扁桃は赤く腫れ、細菌の種類によっては、表面に白~黄色の膿が付着します。
溶連菌による扁桃炎では、しょう紅熱や腎炎、リウマチ熱が引き起こされる危険性があります。
抗生物質による治療が有効です。

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便秘症

便秘は、便が硬く、排便回数が少ない状態をいいます。普段の排便回数は、食事内容などによって幅がありますが、4日~5日たっても排便がない場合には便秘症と呼びます。まったく症状がない場合もありますが、食欲不振、腹痛(左下腹部)、吐き気などの症状を呈することもあります。幼少児では厳しすぎるトイレトレーニングが原因となる場合がありますが、多くの場合はこれといった原因がなく、生理学的便秘と呼ばれます。生まれつき大腸が太い巨大結腸症は、きわめて頑固な便秘と太い便が特徴で、外科的な治療が必要です。治療は繊維の多い食事をとり適度な運動をする一般療法、緩下剤服用、肛門刺激、浣腸など、程度と原因によっていろいろです。

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膀胱炎

膀胱の粘膜に細菌が繁殖するために起こる感染症で、尿路感染症のひとつです。
尿道から細菌が侵入する場合が多く、尿道の短い女児に多く発症します。
症状は、排尿したときの痛み、排尿し終わったのにまだ尿が残っている感じ(残尿感)、頻繁な排尿(頻尿)などです。発熱はありません。
尿を顕微鏡で調べると、通常はわずかしかない白血球や、膀胱粘膜細胞、ときに繁殖している細菌が多数認められます。
抗生物質の内服で治療します。

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マイコプラズマ肺炎(異型性肺炎)

マイコプラズマという種類の細菌による肺炎。
その他の細菌による肺炎と異なり、ぐったり・だるさ(全身倦怠感)や高熱はなく、咳がなかなか取れないことから疑われることが多く、英語ではウォーキングニューモニア(患者が歩き回れる肺炎)と言われます。
レントゲンをとると特徴的な異常陰影が認められます。かぜが長引き咳がなかなか取れないときには、マイコプラズマ肺炎を疑います。通常の抗生物質は効果がなく、マクロライド系ないしはテトラサイクリン系と呼ばれる抗生物質で治療を行います。

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溶連菌感染症

溶血連鎖球菌(溶連菌)にはいくつかのタイプがあり、皮膚炎(丹毒)、咽頭・扁桃腺炎、肺炎、髄膜炎など、さまざまな部位に感染を起こします。
溶血連鎖球菌の一タイプであるビリダンス菌による感染では、細菌に対する免疫抗体が、細菌だけでなく体の中のさまざまな臓器に向かってしまうという現象が起こり、全身の炎症反応が引き起こされます。そのために皮膚に発疹がでたり(猩紅熱)、心臓弁膜に炎症が起こったり(リウマチ熱)、腎炎が起こったりすることがあります。

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流行性耳下腺炎

「おたふくかぜ」の俗称がある、ムンプスウイルスの全身感染症です。
特に耳下腺などの唾液腺や、すい臓、精巣などにウイルスが行きやすく、耳下腺の腫れ、微熱などの主要症状に加えて、腹痛(膵炎)、睾丸の腫れなどの症状が出ます。高い確率で軽い髄膜炎を起こし、強い頭痛、嘔吐、首の部分の硬い張りなどの症状が現れます。
予防接種で予防できます。

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ロタウイルス感染症

子どもに激しい下痢と嘔吐を起こすウイルスは何種類もありますが、その中で最も多いのがロタウイルス感染症です。冬に流行る冬季下痢嘔吐症の一つです。最初は頻繁な嘔吐で始まり、引き続いて下痢が起こります。白い米のとぎ汁のような下痢便になります。腹痛はあっても通常軽いですが、嘔吐と下痢で体の中の水分と塩分が急速に失われ、脱水状態になります。脱水が続くとぐったりし、皮膚の張りが失われたり、尿がでなくなります。まれに、けいれんを起こすことがあるのも、ロタウイルス感染症の特徴です。抗生物質は効きませんが、水分補給を十分行えば、自然に治癒する病気です。また、ロタウイルス感染症を防ぐ予防接種が受けられるようになりました。是非赤ちゃんのときに受けておきましょう。

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