小腸が大腸に移行する部分を盲腸といいますが、そこから腸の壁が筒状に数センチ飛び出しています。この行き止まりの飛び出した腸管を虫垂と呼びます。
人では虫垂の働きはよく分かりませんが、ウサギなどの草食動物では消化を助ける機能があります。細いために、いったん虫垂の粘膜に細菌感染が起こると、腫れのために血流が悪くなり感染が広がります。これが虫垂炎です。
最初は上腹部の痛みなどがありますが、そのうちに右下腹部の痛み、圧痛、微熱などの症状がでます。
血液検査では白血球の増加がみられます。初期のうちは抗生物質で治すこともできますが、ある程度以上化膿が進むと、虫垂を切除する手術が必要になります。