2017年になって、家計簿も新しくされたことでしょう。最近は紙の家計簿ではなく、アプリを利用している方も多いと思います。日々の支出をきちんと管理するためのツールとなる家計簿ですが、家計簿をつけるうえで大切なのは、きちんとした予算立てを行うこと。そこで今月は、予算立てにいたる流れをご紹介していきましょう。

年初めこそ、適切な予算配分を考えてみる

新しい家計簿を開くと、「今年は最後まできちんと記帳しよう!」と心に誓う方も多いのではないでしょうか。家計簿はつけ続けることに意味があると考える方も多い気がしますが、実は支出額を記帳するだけでは、おこづかい帳とあまり変わりません。自分が使った金額はわかるとしても、その使い方が適切かどうかまで、把握できるとは限らないからです。

家計簿をつける最終目的が「貯蓄を増やすこと」だとすれば、適切な予算を考える必要があります。その予算を守ってこそ、貯蓄をきちんと増やせる家計になるからです。そういう意味で1月は、予算立てを行うのに最適な月。すでに記帳されている方も、改めて今月の家計から適切な予算を考えてみましょう。

予算立ては先取り貯蓄からスタートする

適切な予算を立てるために、必要な流れを説明します。予算立ての前にすべきは、先取り貯蓄。ママが働いていない場合は手取り月収の10%程度、ママも働いている場合は手取り月収の15%程度の先取り貯蓄を行いましょう。共働きの場合は、それぞれの収入から15%ずつの先取り貯蓄を行えば、世帯収入でも15%程度の先取り貯蓄をしたことになります。

先取り貯蓄の残り(手取り月収の85~90%程度)から、電気代、ガス代、水道代、電話代などの公共料金と、住宅費、おこづかい、保険料、保育料、習い事代など、毎月かかる費用を引いていきます。水道代は2ヵ月ごとの支払いになる自治体が多いので、2で割ってひと月分ずつ記帳するか、支払う月に2ヵ月分を記帳するかを決めてください。どちらの方法でもかまいませんが、家計に余裕がない場合は、ひと月分ずつ記帳したほうが、管理は楽だと思います。

先取り貯蓄と公共料金などを差し引いた残りが、手元でやりくりするお金になります。この時点で残りの金額がかなり少なくなってしまい、やりくりが難しいと感じる方がいるかもしれません。その場合は、毎月かかっているお金に問題がないかを、チェックしてみるとよいでしょう。

たとえば、手元でやりくりするお金が3万円しか残らなかったとします。この3万円で食費や日用品費、教養娯楽費、被服代などをすべてまかなうのは現実的ではありません。もう少し、手元でやりくりするお金を増やすために、毎月かかっているお金のほうに問題がないかを確認すべきだと思います。

やりくりが楽な赤ちゃん時代に、貯蓄できない家計は絶対NG!

毎月必ずかかるお金をチェックしてみても、減らせそうな費目はないからと、先取り貯蓄の金額を減らそうとする方がいますが、それはNG。赤ちゃん時代は、子育て期の中で一番やりくりが楽な時代に当たるのに、この時期に貯蓄ができないと、教育資金をきちんと貯めるのも難しくなるからです。

日々の支出の記帳はしていても、各費目の適正予算が分かっていなければ、家計簿はつけただけに終わってしまいます。適正な予算を守れば自然と貯蓄は増えますので、軌道修正がしやすい1月こそ、家計費の流れと予算配分を確認してみることをおすすめします。