こんにちは。

12月、今年もまた1年が終わろうとしていますね。みなさんにとって2015年はどんな年でしたか? 私は、というと、子育てにおいては、次男が節目となる七五三を終え、ギャングエイジにさしかかった長男との攻防に手を焼くことも増えてきて、「かわいい」だけではない次のステージに入ってきたことを実感した年でした。仕事では、ご縁が広がり新しいことにたくさんチャレンジできた年でもありました。プライベートでは、先日、35年来の幼なじみである親友と3人で1泊旅行に出かけました。アクティビティも食事も、子ども優先ではない気ままな女子旅を満喫し(何年ぶりでしょう!)、マシンガントーク&大笑いでリフレッシュ。フル充電完了で、既に2016年に向け走り出す準備OKです!

さて、1月から連載してきたこの講座も今回が最終回。無事に再就職を果たしたとしても、その先の生活では、またいくつもの壁にぶつかることがあるでしょう。今回は、両立のポイントの3回目として、そういった壁を乗り越えるためのヒントを、私の経験も交えお伝えしてみたいと思います。

① 子どもの力を信じよう!

これまでいつもべったり過ごしてきた子どもを保育園や幼稚園にあずけるとなると、大きな不安を感じるでしょう。寂しがるんじゃないか? 人見知りしないか? 病気をたくさんもらうのではないか? この子の成長の過程を見逃してしまうのではないか? いや待てよ、そもそも私が子どもと離れられないかも…などなど。そして始まってみると、そう、だいたいは別れ際に大泣きされます。考えただけで胸がキュンキュンしますね。ときにもらい泣きしながら後ろ髪ひかれつつ園を後にするときには、「やっぱりあずけるのはかわいそう~無理!」「こんなに泣かせてまであずけるなんて、私は鬼ママ」と自己嫌悪に陥ることでしょう。私自身もまったくその通りだったのです。

でも、心配はいりません。初めのうちこそたくさん泣いちゃうでしょう。でも、1ヵ月もたてば、ニコニコでバイバイできるようになる子がほとんどです。私は保育園生活9年目になりますが、毎年4月は泣き声いっぱいの保育園の朝の風景も、ゴールデンウィークに入る前くらいには、少しずつ静かないつもの朝の風景になっていくのを毎年目撃しています。子どもたちの環境適応力は本当に素晴らしいです。

気を付けたいのは、ママの方が必要以上にナーバスになって、いつまでも心配しすぎてしまうこと。その様子を子どもたちは敏感に察知して、いつまでたっても気持ちを切り替えることができなくなってしまいます。「ママはお仕事行ってくるね。○○ちゃんも、今日も楽しく過ごしてね。夕方お迎えにくるからね!」と笑顔で颯爽とバイバイしましょう。いっしょにいる時間が限られていたとしても、その分愛おしさ倍増で濃い時間を過ごせたり、ママが仕事をしてキラキラしている姿を見せられたり、という良い面もあります。また、同年齢の子どもたちと遊んだり生活したりすることで身に付けてくることは、本当に大きいです。お迎えの時に駆けよってくるわが子をギューっと抱きしめる瞬間は、何にも代えがたい至福の時ですよ。

ひとつエピソードを。わが家の長男を1歳5ヵ月で保育園に預け始めたときの話です。まだまだおっぱい大好きで日中も数回授乳をしていました。そこに思いがけずトントンと再就職が決まり、急に保育園生活が始まることになったのです。事前に少しずつ話して聞かせてはいましたが、長男はさぞかし戸惑ったことでしょう。朝の別れ際はもちろんギャン泣き。さらに、彼なりの精一杯の抵抗として、私がお迎えに行くまでの時間、ハンスト作戦に出たのです。先生がいくら促してもお腹が空いても、お茶以外は何も口にしようとせず。夕方お迎えに行ったら、おっぱい目がけて口から飛び込んでくる始末(笑)。

当時は子連れ電車通勤だったので帰宅までまだ小1時間かかるのに、あせる母ちゃんをよそにその場でたっぷり授乳タイム。そりゃあ、お腹空いてますもんね。そのまま1週間経ったころ、さすがの私も心が折れそうになりました。「私が働きたいと思ったために、この子にこんなに無理をさせてええんやろか」「小さな身体いっぱいでこんなに訴えているのに応えてやらないなんて、私はなんて母親なんやろ」と。でも同時に、「ここが私とこの子の踏ん張りどき、きっと彼はわかってくれる」と信じてもいました。保育園の先生も状況を温かく見守ってくれ、息子のことも私のことも、励まし応援してくださいました。すると、2週間目の半ばくらいから徐々に変化が表れ、「今日、おせんべい食べましたよ!」「おやつのバナナだけ食べましたよ!」「今日はうどんを3本食べましたよ!」と先生から報告されるように。

そしてちょうど入園して3週間目から、給食もおやつもモリモリ完食するようになったのです。そのころには、登園してまだバイバイをしてないのに、母ちゃんをよそに既におもちゃに向かって駆け寄る彼の姿がありました。それを見てものすごくホッとしたのと同時に、「子どもって、スゴイな」と感心したのを覚えています。あのとき、あきらめてしまわなくてほんとによかった。ときにはとてもしんどいことだけれど、子どもを信じればこその「ガマンのしどき」、というものがあるのだと学びました。

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