頼り上手になろう

とも働きをしながら夫婦だけで子育てするというのは、なかなか大変です。家族の誰かが病気になったりしたら、それこそたちまち回らなくなってしまいます。わが家も双方の実家は遠方ですし、子どもの急な発熱などのとき、最初は大わらわでした。夫婦で半日ずつの有休を使って看病をバトンタッチしたり、病児保育のキャンセル待ちが叶うのを祈りながら夜を明かしたりと、まさに綱渡りでした。

そんな子育て奮闘中の私たちをいつも気にかけ、温かく声をかけてくださるご近所さんがいらっしゃいます。「いつでも預かるよ。遠慮なく言っておいで」とおっしゃってくださいますが、当初、「頼る勇気」が私にはありませんでした。あるとき、台風の中、自転車で保育園のお迎えに出ようとする私を見つけ、そのおじさんが慌てて出てきて、車を出してくださったことがあります。また別のときはママ友が、長男の水ぼうそうが治りかけであることを知って、「うちの子も同じ治りかけで元気なの。一緒に遊ばせておくよ~」と1日預かってくれたこともありました。夫婦ともに仕事の都合がつかず途方に暮れていたあのときも、本当に救われました。

こうして、両立生活を送っていく上では、強がっていないで「頼る」ということも必要なんだと気づかされ、それ以後、ご近所さんやママ友、ファミサポさん(=ファミリーサポート)など、いろんな人に助けてもらうことにしたのです。その姿勢で見渡すと、思っていたよりもたくさんの方々が、私たちに手を貸そうとしてくださっていることを知りました。例えば東日本大震災のとき、私は東京駅で足止め。夫も帰宅が夜中になったのですが、わが家の洗濯物が暗くなっても干しっぱなしな様子から子どもたちが保育園にいるとみて、ご近所の方々が2か所の保育園からふたりを引き取り夜中まで預かってくださったというエピソードもあります(緊急引き取り者リストに、複数のご近所の方の名前も入れさせていただいています)。

このことからも、普段から挨拶を交わしたり世間話をしたりして地域の方々と良い関係を築き、いざというときに助け合える環境を作っていくのも大切なことだと学びました。子育てをしていると、夫婦だけの生活のときと違い、子どもがお近づきのきっかけになってくれますよね。みなさんも周囲を見回してみてください。身近なサポーターがきっと見つかることでしょう! わが家では最近、カゴに山積みになった乾いた洗濯物を見かねて、兄弟でせっせと畳んでくれていることも。これからは、息子たちのことも大いに頼りにしようと思います!

今回は両立のコツとして、「手抜きのススメ」と「頼り上手になること」を紹介しました。自分たちだけで子育てをするのには限界があると割り切り、いろんな人の力を借りて、この時期を楽しく乗り越えていきましょう。人生の先輩からは、さまざまな視点から子育てのヒントをもらえることもありますよ。最近子どもに手がかからなくなってきつつある私は、今度は少しずつでも乳幼児のいる地域の若いママたちの手助けになっていけたらいいなと思っています。そうやって、周囲から受けた恩を順送りで返していけるとステキですよね!

今月のキャリコン母ちゃん

「関西への帰省に合わせ海遊館へ。
クラゲ好きな私はクラゲコーナーでまったり癒されてきました。」

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