早いもので、12月も半ば。年を取ると、ますます時間の流れが速く感じますね。

ところで、年末年始は旅行に出かけたり、帰省する方も多いはず。一方、ボーナスがもらえる人も多いために、お金の出し入れが忙しい時期に当たります。そこで今回は、年末年始に実行してほしい家計管理法をご紹介します。

家計の実態を楽に知りたくて考え出した「貯金簿」

今回ご紹介するのは、私自身が20年以上続けてきた方法です。最近では、「貯金簿」と名づけて、雑誌などの特集でもご紹介する機会が増えています。

私自身はお金を使うのが大好きですから(何の自慢にもなりませんが)、家計簿は何とかつけているものの、使いすぎた月は集計せずに放置することもしばしば。とはいえ、貯蓄が増えているのか、逆に減っているのかの把握はしたかったので、「簡単に家計のお金の流れがつかめるような、都合の良い方法はないかなあ」と考えました。

思い悩んだ末にたどり着いたのは、数カ月ごとに貯蓄や投資、積み立てタイプの保険などの残高を書き出して、定期的に集計する「貯金簿」。一般的な大学ノートに、銀行預金などの残高(手元の現金も含む)、投資関係の現在価値(証券会社別)、貯蓄性のある保険の解約価値(支払った保険料の総額)、住宅ローンの残高などを、1000円単位に四捨五入して記入するというものです。

定期預金の預入額や株式投資の時価のように貯まっているお金だけではなく、住宅ローンのような借金の残高も記入しました。わが家では、何軒かの住宅ローンを返していた時期があるので、貯蓄と負債の状況(=貯蓄から住宅ローンを引いた実質的な貯蓄)をチェックするのにも役立ちました。

年末年始に、貯蓄と負債の管理をしよう

数カ月ごとに貯蓄残高と住宅ローン残高を集計してみると、その間に「○○○円貯蓄が増えた」とか、「貯蓄はあまり増えなかったけれど、繰り上げ返済で住宅ローンの残高は○○万円くらい減った」という、お金の流れがひと目でわかるようになりました。この間も、家計簿のつけ方がずさんな時期がありましたが(反省)、貯金簿を付け続けたおかげで、貯金と借金の状況はかなり正確につかめていたわけです。

私の場合、コツコツと貯めるのが苦手なので(ここも反省)、強制力のある保険で教育資金や老後資金の多くを貯めていますが、家計簿上で「支出」になってしまう保険料も、貯金簿上では貯蓄残高に反映できて、精神的な安心にもつながりました。私は今でも、3ヵ月ごとに貯金簿を付けて、わが家にいくらくらいの貯蓄と借金があるのかをチェックしています。

ところで、皆さん!『貯金簿』は年末年始に付けるのがベストタイミング。たとえば、毎年12月の終わり頃、あるいは1月始め頃の残高を集計しておくと、仮に集計するのが1年に1回だとしても、1年間の貯蓄の増減額を、利息も含めてきちんとつかめます。ぜひ、お試しあれ。そして皆様、良いお年をお迎えくださいね。

 次回更新は1月15日の予定です。