皮膚のかゆみ

症状別、病名別などで、赤ちゃんの気になる病気の小児科医による説明・アドバイスが読めるページです。


● のどの痛み

溶連菌感染症

● 口のなかの痛み

水痘(水ぼうそう)

● 腹痛

血管性紫斑病

● リンパ節の腫れ

風疹

● 結膜の炎症(目の充血)・目やに

麻疹(はしか)川崎病

● 皮膚のかゆみのみ

じんましんアトピー性皮膚炎伝染性膿か疹(とびひ)

水痘(水ぼうそう)

特徴的な症状

【水泡状発疹】【熱がある】

水痘ウイルスによる全身感染症です。症状は、微熱と、全身の皮膚や粘膜の水疱です。
水疱は頭皮や口の中にもでき、痛くて食事ができなくなることもあります。水疱は自然につぶれ、数日でかさぶたになり治癒します。かさぶたになった掻部分は後まで皮膚に跡が残ります。
水疱は痛みはあまりなく、むしろかゆみが強く、掻きこわすと、二次的に細菌感染がおこることがあります。
かゆみと二次的細菌感染を防止するために、外用薬を塗布します。
感染力が強く、ステロイド剤や抗がん剤で免疫力が落ちている子どもが感染すると、命取りになることがあります。

受診のタイミング

しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。

ホームケア

活動度 家のなかでおとなしく過ごさせる。保育園・幼稚園には医師の許可が出てから通う。
食事 のど、口内が痛くて食べられないときは、脱水症状を避けるために水分を少量ずつ与え、食事は口あたりのよい豆腐、アイスクリーム、ゼリーなどを。
医師に処方された薬を正しく服用する、塗布する。
入浴 お風呂にいれてもかまわない。
発疹へのケア 発疹を掻きこわすと、そこから細菌が入って悪化することもあるので、爪を短く切り手を清潔に保つこと。かゆみが強いときには、軟膏を塗るほか、患部を冷たいタオルで冷やすとかゆみが鎮まる。
伝染性膿か疹(とびひ)

特徴的な症状

【ジュクジュクした発疹】【皮膚のかゆみ】

黄色ブドウ球菌による皮膚の感染症です。
感染を受けた部位にはすぐにつぶれる水疱ができ、赤くただれて滲出液がでます。
痛みはありませんがかゆみが強く、そこを引っかいた手で他の部分の皮膚にさわると、そこに新しい病巣ができます。滲出液がつくと他の子どもにも広がります。このように別の場所や他人に伝染しやすいので、「とびひ」ともよばれます。
抗生物質の軟膏と内服薬で治療します。

受診のタイミング

しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。

ホームケア

活動度 外出して差し支えない。保育園・幼稚園には症状が消えてから通う。
食事 普通どおりの食生活でよい。
医師に処方された薬を正しく塗布する。
入浴 ほかの家族への感染を避けるため、湯船には入らずシャワーにし、タオルなどは別にする。できれば洗濯物も別にする。
その他 表面をガーゼなどで軽く覆い、掻いて滲出液がまわりについて広がるのを防ぐ。かゆみが強いときは、患部を冷たいタオルで冷やすとかゆみが鎮まる。
アトピー性皮膚炎

特徴的な症状

【皮膚のかゆみ】【ジュクジュクした発疹】

皮膚の露出部位(顔、上肢、下肢、前胸部)に、かさかさした細かい粉を吹いたようなかゆい部分ができ、そこを引っかくことで、皮膚が傷つき次第に滲出液によるじゅくじゅくした湿疹ができます。
アレルギーとよばれる食物や花粉などによる刺激に、過剰に反応しやすい遺伝的な体質と、異物を排除し保湿する皮膚のバリアー作用の破壊などのさまざまな因子が組み合わさって発症します。
湿疹が慢性化すると、その部分の皮膚は厚くざらざらした表面を持つようになります。
ぜんそくを発症することもあります。
様々な強さのステロイド軟膏やクリームの塗布による治療を行います。

受診のタイミング

しばらく様子をみて、一度病院で診察を。すでに診断がついている場合は、家で経過をみながら、保湿などのケアで対処を。全身に広がるなど、悪化がみられる場合は、診療時間に医療機関へ。

ホームケア

活動度 外出、登園して差し支えない。
食事 食べた後、症状が出たときは、アレルゲンであることを疑い、食べたものをメモしておく。自己判断で除去食は行わず、必ず医師に相談する。
保湿クリームを塗り、肌を保護する。医師に処方された薬を正しく塗布する。
入浴 お風呂にいれてもかまわない。
その他 湿疹を掻きこわすと、そこから細菌が入って悪化することもあるので、爪を短く切り手を清潔に保つ。刺激の少ない木綿の衣服を着て、厚着を避ける。
かゆみが強いときには、患部を冷たいタオルで冷やすとかゆみが鎮まる。
風疹

特徴的な症状

【赤い発疹】【リンパ節の腫れ】【熱がある】

発熱、発疹などが麻疹(はしか)と似ているので「三日はしか」の俗称がありますが、経過は麻疹よりずっと軽い傾向があります。
微熱と全身の細かい赤い発疹、さらに首の後ろあたりのリンパ節の腫れが特徴的です。年長児(特に女児)では、関節がはれて痛むことがあります。まれに脳炎を起こすことがあるので、軽症だからといって油断してはいけません。
妊婦さんが風疹にかかると、胎児に奇形が発生する率が高まります。麻疹同様、予防接種で予防できます。

受診のタイミング

診断をつけるため、しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。

ホームケア

活動度 家のなかで寝かせる。保育園・幼稚園には医師の許可が出てから通う。
食事 普通どおりの食生活でよい。
特に必要ない。
入浴 シャワーをさっと浴びる。
その他 妊娠中の女性に近づけないように気をつける。
溶連菌感染症

特徴的な症状

【熱がある】【赤い発疹】【のどの痛み】

溶血連鎖球菌(溶連菌)にはいくつかのタイプがあり、皮膚炎(丹毒)、咽頭・扁桃腺炎、肺炎、髄膜炎など、さまざまな部位に感染を起こします。
溶血連鎖球菌の一タイプであるビリダンス菌による感染では、細菌に対する免疫抗体が、細菌だけでなく体の中のさまざまな臓器に向かってしまうという現象が起こり、全身の炎症反応が引き起こされます。そのために皮膚に発疹がでたり(猩紅熱)、心臓弁膜に炎症が起こったり(リウマチ熱)、腎炎が起こったりすることがあります。

受診のタイミング

しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。高熱が続くなどで、ぐったりしている場合には、なるべく早く医療機関へ。

ホームケア

活動度 家のなかでおとなしく過ごさせる。保育園・幼稚園には医師の許可が出てから通う。
食事 のど、口内が痛くて食べられないときは、脱水症状を避けるために水分を少量ずつ与え、食事は口あたりのよい豆腐、アイスクリーム、ゼリーなどを。
症状が消えてからも、処方された分の薬は最後まで飲み切る。
入浴 -
血管性紫斑病

特徴的な症状

【もりあがりのある発疹】【赤い発疹】【腹痛】

手足に、すこし盛り上がった直径数ミリ以内の赤い発疹が出現します。痛みを伴うこともあります。
小さな皮下出血によるもので、はしかなどの発疹と異なり、透明な板で発疹を圧迫しても赤い色は消えません。
小さな血管に炎症が起こり、その部分が出血するということが、皮膚だけでなく、腸管や腎臓でも起こり、そのために腹痛や血尿などの症状がでることもあります。
原因は、なんらかの感染やアレルギー反応が関与していることが考えられていますが、詳細はわかっていません。
自然軽快することが多いのですが、腎炎を合併すると、治癒に時間がかかります。
アレルギー性紫斑病、あるいはシェーンライン・ヘノッホ紫斑病とも呼ばれます。

受診のタイミング

原因のはっきりしない紫斑が出たら、しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。まれに、ひどい腹痛を伴う場合があるが、そのときはただちに救急車で医療機関へ。

ホームケア

活動度 家のなかでおとなしく過ごさせる。症状によっては入院治療が必要なこともある。
食事 普通どおりの食生活でよい。
医師に処方された薬を正しく服用する。
入浴 お風呂にいれてもかまわない。
川崎病

特徴的な症状

【熱がある】【赤い発疹】【リンパ節の腫れ】

皮膚と粘膜(口、目)、全身の血管に激しい炎症が起こる、原因不明の炎症性疾患。幼少の子どもに多く、日本で多発しています。
5日以上続く高熱と、手の腫れ、全身の皮膚の赤い発疹、リンパ節の腫れなどの、全身の強い炎症反応が起こります。
舌はイチゴ舌と呼ばれ真っ赤になり、結膜も強く充血します。心臓の冠状動脈に動脈瘤ができ、そこがつまることによって心筋梗塞が起こることもあります。
早期に診断をつけて、大量ガンマグロブリン療法によって、治療が可能です。

受診のタイミング

高熱が続いている場合は、なるべく早く医療機関へ。

ホームケア

活動度 入院治療が必要。
退院後の生活 冠動脈瘤などの後遺症が残らなかった場合には、徐々に通常の生活に戻り、運動制限などは必要ない。定期的な検査は必要。
麻疹(はしか)

特徴的な症状

【熱がある】【赤い発疹】【結膜の炎症(目やに)・目の充血】

麻疹ウイルスによる全身感染症です。症状は2期に分けられます。
1期は、かぜ症候群によく似ており、咳と鼻水、結膜炎と中程度(38度くらい)の発熱がおこります。
3〜4日でいったん熱は少し下がりますが、その後急速に高熱となり、同時に特徴的な赤く細かい発疹が全身に広がります。高熱と全身倦怠感のためにぐったりします。また光をまぶしがるのも麻疹の特徴の一つです。
ウイルス感染が肺に及ぶと、呼吸困難のために命にかかわることもあります。数日高熱が続いて後に解熱しますが、発疹は癒合し、治った後に色素沈着を残します。重症の場合は、ガンマグロブリンによる治療で症状を多少軽減することができます。
予防接種で予防できます。

受診のタイミング

しばらく様子をみて、診療時間に医療機関へ。高熱、ぐったりしているなど、全身状態が悪い場合は、なるべく早く医療機関へ。

ホームケア

活動度 家のなかで寝かせる。保育園・幼稚園には医師の許可が出てから通う。
食事 のど、口内が痛くて食べられないときは、脱水症状を避けるために水分を少量ずつ与え、食事は口あたりのよい豆腐、アイスクリーム、ゼリーなどを。
医師に処方された薬を正しく服用する。
入浴 熱が下がりきるまでは温かい濡れタオルで体を拭く。
熱へのケア 首筋、わきの下、ももの付け根など、動脈が通っている場所を氷まくらなどで冷やし、衣服は1枚薄着、布団も薄めにして、熱がこもらないように。
汗をかいたら着替えさせる。
じんましん

特徴的な症状

【もりあがりのある発疹】【皮膚のかゆみ】

食事中のアレルゲンや、冷たい空気などの物理的刺激などさまざまな原因によって、皮膚の血管の透過性が増し、血液成分が皮膚内にでるために、激しいかゆみと、赤く盛り上がった発疹ができるものです。
顔などの皮膚の下の組織が柔らかなところでは皮膚全体がむくむことがあります。(クインケの浮腫という名前で呼ばれています。)じんましんがでているときに、皮膚を爪などで引っ掻くと、引っ掻いた後にもじんましんがでてくることが知られています。抗ヒスタミン剤の内服で治療します。

受診のタイミング

家で経過をみましょう。顔がむくむ、咳が出るなどの症状が現れた場合は、全身症状につながる可能性があるので、なるべく早く医療機関へ。

ホームケア

活動度 外出、登園して差し支えない。
食事 食べたあとじんましんが出たときは、食物が原因であることを疑い、食べたものをメモしておく。自己判断で除去食は行わず、必ず医師に相談する。
医師に処方された薬を正しく服用する。
入浴 お風呂にいれてもかまわない。暖まるとじんましんが悪化する場合はシャワーのみ。
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〜ご利用について〜
このコーナーは、直接の問診、触診、聴診などの診療行為なしに行われる、小児科医による、一般的な医療情報の提供および助言です。
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