赤ちゃんとママ社編集部 ※この記事は、『月刊赤ちゃんとママ』2011年9~11月号の保育園看護師監修による「季節のLife&Care」の記事をもとに再編集しています。

冬を元気に過ごすコツ

適度な温度・湿度を保ち、厚着に注意

 日増しに寒くなり、赤ちゃんの健康管理に悩む時期ですよね。私の勤める保育園で気をつけていることを紹介したいと思います。
 赤ちゃんが過ごす部屋は、室温が20~23度、湿度が40~60%になるように調整しています。空気が乾燥しているので、湿度を高めに保つのに苦労しますが、家庭では加湿器を利用したり、洗濯ものを室内に干したりするといいでしょう。適度な湿度はウイルスの活動をおさえ、赤ちゃんの鼻やのどの乾燥も防ぐので、カゼ予防の効果も期待できます。ただし湿度が高すぎると、カビの発生原因になるので注意。温湿度時計があると便利です。暖かい空気は上にたまるため、赤ちゃんが過ごす辺りが何度になるのか確かめてみることもおすすめします。また、1~2時間に1回、換気して外から新鮮な空気をとり入れましょう。お出かけできない日は外気浴のかわりにもなります。
 寒いとカゼをひくから、手足が冷たいからと、つい厚着させていませんか? 赤ちゃんは新陳代謝が盛んで汗をかきやすく、体温調節機能が未熟です。着せすぎは、からだに熱がこもり負担になるので、首や背中が汗でジットリしていたら、1枚脱がせましょう。手足が冷たいのは、寒さから身を守るため毛細血管を縮め、体温を逃がさないようにしているから。元気に遊んでいるときは、多少手足が冷たくても大丈夫です。
 衣服は、厚手の服1枚よりも薄い服を重ねるほうが空気の層ができるので、暖かく、体温調節もしやすいものです。2ヵ月までは大人より1枚多く、3ヵ月からは1枚少なめを目安にするといいでしょう。

人ごみへの外出はなるべく避けましょう

 外出は、風のない午前中など暖かい時間帯を選びましょう。保育園では、ベストをトレーナーに着がえ、帽子をかぶり靴下をはかせてから園庭で遊ばせます。赤ちゃんを公園など外に遊びに連れていくときは、風を通さない素材の上着と帽子、靴下をはかせ、上着は気温や赤ちゃんの体温をみながらこまめに調整してください。また、ベビーカーにはひざかけを忘れずに。
 カゼのウイルスはあらゆるところに付着しています。お出かけ後はママといしょに赤ちゃんの手も石けんで洗って。さらに、うがいがわりにさ湯やお茶を飲ませると、カゼの予防になります。
 家族にカゼぎみの人がいるときは、家の中でもマスクをしてもらうなど、赤ちゃんにうつさないように気をくばりましょう。インフルエンザの流行時期ですし、外出は人の多い場所や時間帯をなるべく避けて短時間ですませるようにしたいですね。

 

赤ちゃんと楽しく遊ぼう

散歩だけでなく、ふれあい遊びも大好きです

 赤ちゃんにとって、外は太陽や風、木や土など自然の刺激がたくさんあり魅力的です。飽きることなく、いろいろなものを見たりさわったりして遊ぶことでしょう。天気がよい日中は少々寒くても、寒さ対策をしてなるべくお出かけしたいものです。
 ただ、外に行けないときもありますよね。保育園でも朝、赤ちゃんをあずかるとき、ママから「病み上がりなので、散歩を控えてください」と言われることも。散歩に行けない赤ちゃんは気の毒にも思いますが、保育士と一対一で遊ぶ時間を過ごせるというよい面も。普段はおもちゃを取る、取られる、あげる、など友達とのやりとりを通じて、集団ならではの楽しい体験ができますが、そうでない時間もまた、赤ちゃんは大好きなのです。
 子どもは小さければ小さいほど、大人との一対一のかかわりが必要です。保育園では抱っこしてわらべうたを歌ったり、「いないいないばあ」や手遊びをしたり、赤ちゃんをひざにのせて揺らしたり、「待て待て~」と追いかけっこをしたり、ひとりひとりと向き合って遊ぶ時間も大事にしています。

 

まねっこ遊びで通じ合う!?

 赤ちゃんはたいてい、まねしたり、されたりする、まねっこ遊びが大好きです。顔を近づけ目を合わせて「アップー」と言うと、ママをまねて口をとがらせるかもしれません。赤ちゃんが「ウックー」などと声を出したら、すかさず「ウックー」とこたえてあげましょう。言葉が通じなくても、そうしたやりとりを繰り返して、赤ちゃんと通じ合える時間がもてるといいですね。
 おすわりができるようになると、もっとまねが上手になり、今度はまわりの大人の期待にこたえるように、バイバイやバンザイ、拍手など、いろいろな「芸」を見せてくれるようになります。そうした遊びややりとりを、いっぱい楽しみましょう。

ママ・パパ自身も楽しみながら遊びましょう

 そうはいっても、遊びのレパートリーは多くないし、遊びの種がつきたという方も多いかもしれません。あるママからこんな体験を聞きました。肩こりがひどくて柔軟体操をしていたら、1歳になったばかりの赤ちゃんが、どこがおかしいのか「笑いのツボにハマってしまった」というのです。それからはその体操をすると、いつも同じところで声をあげて笑うようになったとか。
 最近は、赤ちゃんといっしょにママやパパもからだを動かすことができる「赤ちゃんヨガ」や「ベビーマッサージ」を楽しむ人もいます。室内で過ごすことが多い冬は、ママ・パパ自身も楽しみながら赤ちゃんと遊べるといいですね。

 

春に向けてのアドバイス

生活リズムをつけていきましょう

 生まれたばかりの赤ちゃんは体内時計に合わせ、昼夜の区別なく授乳とねんねのサイクルを繰り返します。地球の1日は24時間ですが、人間の体内時計は25時間サイクルです。赤ちゃんの欲するままに授乳とねんねを繰り返していくと、毎日1時間ずれていき、昼夜の逆転現象が起きます。そうなると、ママも大変ですし、赤ちゃんもいずれは大人と同じような生活リズムを身につけなくてはなりません。ですので、今からママ・パパが意識して赤ちゃんの生活リズムを徐々に整えていきましょう。
 まずは朝、決まった時刻に太陽の光を浴び、昼間は規則正しい授乳を心がけ、夜になったら眠るという生活をめざしましょう。そうした生活を続けることで、赤ちゃんは体内時計を毎日24時間にリセットする機能を獲得していきます。
 眠りを誘うホルモンのメラトニンは暗いところで大量に分泌されますので、夜は眠りにつきやすいよう、寝室を暗くしてください。赤ちゃん時代から夜しっかり眠る習慣がつくことで、「昼は活動、夜は休む」というからだのリズムの基礎ができ上がっていきます。また、脳やからだの発達を促す成長ホルモンは深い眠りのときに分泌されますので、夜、赤ちゃんがしっかり眠れるようにしてあげるのは、成長にとっても大事なことです。
 生活リズムとは起床や就寝、食事、散歩、入浴など、毎日の日課のこと。大人はそれを意識せずに過ごしていますが、赤ちゃんは自分で生活リズムを整えることができません。まずはママやパパが早寝早起きをして朝食をとり、毎日できるだけ同じリズムで過ごすことが大切ですね。

保育園入園の準備も始めたいころです

 春から保育園への入園を予定している場合は、そろそろ準備を始めましょう。入園後の赤ちゃんの負担を軽くするためにも、保育園の日課を参考に、生活リズムを見直して規則的な生活に慣れさせておくことが必要です。また集団生活では病気をもらうことが少なくないのですが、予防接種で防げるものもありますので、受けられる予防接種は入園前にすませておきましょう。母乳育児の場合は哺乳びん(乳首)に慣らしておくことも必要です。
 保育園に入園すると、ママはすぐにフルタイムで仕事ができると考えてしまいがちですが、環境が変化し、赤ちゃんもママと離れての生活は不安です。ママ自身も生活の変化に備えて、準備しなければなりません。家事や育児の分担や、万が一のお迎えのことなど、家族と話し合って決めておくといいでしょう。仕事を休めないときやいざというときのために、祖父母やファミリーサポート、病児保育など、頼めるところを探しておくと安心です。