特徴的な症状

RSウイルス感染症(respiratory syncytial virus infection)は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。RSウイルスは日本を含め世界中に分布しています。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています。症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。しかしながら、初めて感染発症した場合は重くなりやすいといわれており、乳期、特に乳児期早期 (生後数週間~数カ月間)にRSウイルスに初感染した場合は、重篤な呼吸困難などの症状を伴う細気管支炎を引き起こすことがあります。そのため、特に乳児 期早期(生後数週間~数カ月間)のお子さんがいらっしゃる場合には、感染を避けるための注意が必要です。

受診のタイミング

小さなお子さんにかぜのような症状が見られ、熱が38度以上に上がり、呼吸が浅く速くなる、ゼイゼイと咳がひどく眠れない、痰が詰まる、顔色が悪い、急にぐったりするなどの様子が見られたときは、夜中でも小児科医のいる病院へ受診しましょう。特に、生後6か月未満のお子さんは注意してください。熱が38度以上でも、水分が摂れていて、普段よりは元気がない、程度であればおうちで様子をみても大丈夫です。

ホームケア

活動度 保育園・幼稚園には登園はできません。病院の指示に従ってください。
食事 食欲が無いようであれば水分補給は忘れずに行ってください。
病院の指示に従ってください。
入浴 熱が下がるまではタオル等で身体をふく程度でさっぱりさせてあげてください。
その他 治療は対症療法が行われます。先天性心疾患や慢性肺疾患など基礎疾患のあるお子さん、および早産児だった子どもには、予防的に重症化を防ぐ注射を行います。日ごろからかかりつけ医とよく相談し、助言を受けるようにしてください。