乳幼児の健康・発育・生活習慣

周期性嘔吐症(アセトン血性嘔吐症)

幼児から学童期によく見られる疾患です。
症状は、熱や下痢を伴わない頑固な嘔吐です。一日に何十回も吐くこともあります。繰り返す嘔吐による腹痛がみられることもあります。
食事をとるとすぐに吐いてしまうため、次第に脱水状態になります。尿中のケトン体とよばれる老廃物が増えるという特徴があります。
原因はわかっていませんが、アメリカでは偏頭痛の一種として、何らかの理由で嘔吐中枢が刺激されている状態と考えられています。輸液で脱水を防げば、自然になおります。嘔吐発作は何回もくりかえす傾向がありますが、年長になるにつれて、自然に軽快していきます。

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滲出性中耳炎

耳を外から見てゆくと、まず耳介(耳たぶ)、外耳道がありその先に鼓膜があります。鼓膜の奥の空間が中耳(腔)で、細い耳管という管でのどとつながっています。この中耳に炎症が起こり、粘膜から染み出した液体(滲出液)がたまるのが、滲出性中耳炎です。
滲出液の中で細菌の繁殖は起こっていません。通常、中耳腔に液体がたまっても耳管から排出されますが、滲出性中耳炎の場合、耳管がふさがってうまく排泄されません。
ほとんどの場合痛みはありませんが、たまった液体で鼓膜の振動が押さえられ、耳の聞こえが少し悪くなります。耳管の閉塞がとれれば自然に軽快しますが、耳管に空気を通す治療を行うこともあります。

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接触性皮膚炎(おむつかぶれなど)

接触性皮膚炎(おむつかぶれなど)は、尿や便の成分に刺激され、皮膚が赤く盛り上がり、かゆみを伴うものです。刺激の元になる物質に長時間接触していることが原因です。紙おむつの普及で以前に比べて少なくなりました。皮膚についた刺激のもとになる物質を、座浴などで洗い流してあげることで予防できます。重症になると表皮がむけて真っ赤になり、排便や排尿を痛がるようになります。

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(小児)結核

結核菌はほぼ全身の臓器に感染を起こしますが、子どもの場合に問題になるのは、首のリンパ節(リンパ節結核)、肺結核、結核性髄膜炎です。
首のリンパ節結核は、リンパ節が腫れるだけですが、未治療のままでいると、全身に広がって行く可能性があります。
肺結核は、乳幼児では、成人のようにゆっくり進行する咳や痰、微熱といった症状ではなく、最初から肺全体に菌が広がり、咳、高熱がおこって発症する粟粒(ぞくりゅう)結核の症状を呈します。
敗血症を経て菌が脳に行くと、高熱、けいれんなどを起こす結核性髄膜炎を起こします。BCGの接種で感染予防ができます。

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細気管支炎

吸い込んだ空気は、鼻や口からのど、気管を経て、気管が二股に分かれた部分である気管支、それがさらに枝分かれした細気管支、そして肺胞へと導かれます。 一番細い空気の通り道である細気管支の粘膜に炎症が起こるウイルス性疾患です。RSウイルスは細気管支炎を起こしやすいウイルスとしてよく知られています。一番細い気道の粘膜に炎症が起こり、粘膜が厚くなり、粘液が分泌されるために、気道閉鎖と同じような状態になります。そのため、細気管支炎の最大の症状は重篤な呼吸困難です。 咳や痰よりも、呼吸困難による顔面蒼白や苦しそうな表情が特徴的です。 乳児では、呼吸停止が最初の症状でもあり重篤な疾患です。治療は酸素投与や輸液、吸入療法で、入院が原則となります。

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細菌性胃腸炎(食中毒)

腸の粘膜に感染を起こし、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、血便などの重い症状を起こします。
病原菌は汚染された食物から腸に入ることが多く、病原菌が繁殖しやすい高温多湿の夏に多いのが特徴です。ブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、キャンピロバクター、病原性大腸菌などが原因菌です。
ボツリヌス菌のように、下痢ではなく、腸管麻痺による便秘や筋力低下を起こす変り種もあります。
抗生物質が効きますが、菌によって治療方法も異なり、中途半端な治療では菌が残ってしまうこともあるので、医療機関での治療が必要です。頑固な腹痛(渋り腹)や血便も、食中毒を疑う必要があります。

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さかさまつげ

乳幼児はまぶたに脂肪が多く厚いために、まつげが前方ではなく、下方(下のまつげは上方)に突き出しています。そのためにまつげの先端が目に直接触れている状態をいいます。
乳児期は、まつげが細く柔らかいので、結膜に軽い充血が起こるくらいですが、この状態が幼児期まで続くと、次第に太く硬くなったまつげによって、結膜や角膜が傷ついて角結膜炎が起こるようになります。
通常は、成長につれてまぶたが薄くなり、さかさまつげ状態は自然に解消しますが、そうした自然軽快がない場合、手術でまつげの角度を変える治療が必要になります。

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食物アレルギー

食物中のたんぱく質がアレルギーの原因となって、胃腸の粘膜に強い炎症が起こり、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状のほか、全身の発疹、咳や血圧低下などの全身症状を引き起こすことのある油断できない疾患です。重症例ではショック状態もあり、緊急の治療(昇圧剤の筋肉注射)が必要となります。 卵や鶏肉、牛乳、米、そば、魚介類などほとんどすべての食品が原因となりえます。 原因となっている食品が明らかな場合は、除去食の実行が必要なこともあります。 理由ははっきりしていませんが、年齢とともに症状が軽くなる傾向があります。 医師の判断で、家庭で使える重症化を防ぐ注射薬を常備することができるようになりました。

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脂漏性湿疹

小児の脂漏性湿疹は、頭皮や眉毛の生えている部分、耳の後ろなどにふけのように皮膚が浮き上がり、そこにじくじくした黄色い分泌物が皮膚から浮き出す湿疹です。ひどくなると黄色いべたべたした分泌物が厚く盛り上がり、かゆみのために引っかくことが加わって毛が抜けることもあります。アトピー性皮膚炎とは関係ありません。黄色い分泌物を無理にふき取ろうとすると出血します。ベビーオイルを塗って分泌物をやわらかくしてから、やさしくふき取るとよく取れます。

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腎盂(腎)炎

腎臓内の尿が集まる部分を腎盂と呼びますが、この部分に細菌感染が起こると腎盂炎になります。 通常、腎盂と膀胱を結ぶ尿管では、膀胱の入り口の部分が弁のようになっており、排尿時に膀胱が収縮しても尿が腎盂に逆流しないようになっています。 この部分の弁の作用がうまく働かず、尿の逆流があることが腎盂炎の主な原因です。 症状は、発熱だけのこともあり、診断がつきにくい特徴があります。腰痛や腹痛を訴えることもあります。炎症が激しいと腎臓機能にも影響がおよび、腎盂腎炎になります。通常は入院して点滴による強力な抗生物質療法を行います。 尿管の逆流がある場合には、長期間尿の消毒剤を飲み続けたり、手術で逆流を防ぐことが必要になります。

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じんましん

食事中のアレルゲンや、冷たい空気などの物理的刺激などさまざまな原因によって、皮膚の血管の透過性が増し、血液成分が皮膚内にでるために、激しいかゆみと、赤く盛り上がった発疹ができるものです
。顔などの皮膚の下の組織が柔らかなところでは皮膚全体がむくむことがあります。(クインケの浮腫という名前で呼ばれています。)じんましんがでているときに、皮膚を爪などで引っ掻くと、引っ掻いた後にもじんましんがでてくることが知られています。抗ヒスタミン剤の内服で治療します。

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水痘(水ぼうそう)

水痘ウイルスによる全身感染症です。症状は、微熱と、全身の皮膚や粘膜の水疱です。水疱は頭皮や口の中にもでき、痛くて食事ができなくなることもあります。水疱は自然につぶれ、数日でかさぶたになり治癒します。かさぶたになった部分は後まで皮膚に跡が残ります。

水疱は痛みはあまりありませんが、むしろかゆみが強く、かきこわすと、二次的に細菌感染がおこることがあります。かゆみと二次的細菌感染を防止するために、外用薬を塗布します。

予防接種で防ぐことができます。

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頭蓋内出血

小児の頭蓋内出血の原因は、
(1)外傷
(2)出生時の低酸素脳症です。
外傷による頭蓋内出血は、硬膜下出血と硬膜外出血に分けられます。
頭痛、吐き気などとともに、脳内の血液の塊が大きくなることによる圧迫症状(けいれん、意識障害)があらわれてきます。難産での低酸素状態に続く脳出血は、脳実質内、あるいは脳室内の出血となります。
軽度の脳実質内出血は、自然に吸収されることもあります。
外傷性の脳出血では、血の塊(血腫)を外科的に取り出す手術が必要です。

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髄膜炎

脳と脳を包んでいる膜の間(くも膜下腔)で、細菌が感染を起こすと、髄膜炎が発症します(細菌性髄膜炎)。
高熱、頭痛、けいれん、意識障害が主要な症状です。インフルエンザ桿菌、髄膜炎菌、ブドウ球菌など様々な菌が髄膜炎を引き起こします。
大量の抗生物質で治療しますが、治療にもかかわらず生命にかかわったり、てんかん、四肢の麻痺、難聴などの後遺症を起こすことも多い病気です。また、エコーウイルスや、ムンプスウイルス(おたふくかぜのウイルス)などのウイルスも髄膜炎を起こしますが(ウイルス性髄膜炎)、こちらは症状も軽く、治療しなくても自然治癒します。

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成長痛

3歳~5歳くらいまでの子どもが、夕方から夜にかけて、膝やふくらはぎのあたりの強い痛みを訴えますが、翌日にはけろっとしています。
診察しても骨や筋肉に異常はなく、さすったりなでたりしてもらうだけで軽快することもあるので、昼間の筋肉疲労に、心理的な要素が加わったものだと考えられています。
ちょうど骨が盛んに伸びる年齢によく見られるので、成長痛という名前がついています。

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